#統計 doi.org/10.1186/s13054… Death by p-value: the overreliance on...

@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
70 views Mar 29, 2025 ~1 min read
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1
#統計

doi.org/10.1186/s13054…
Death by p-value: the overreliance on p-values in critical care research
Sharad Patel & Adam Green
2025

色々問題がありそうな論文なので注意が必要。

まずタイトルが酷い。著者達は「統計的有意性」の問題を「P値」の問題と混同させようとしている?続く
@torisugari_anes
通りすがりの麻酔科医@torisugari_anes
rdcu.be/ee9CK
I救急領域の臨床研究において、ベイズ統計による分析を加えるべきではないかというレビュー
・頻度論でのP<0.05で判断すると、ギリギリのラインにいる研究結果がでた場合、臨床的な効果がある可能性があるにもかかわらず、見過ごしてしまう可能性がある(1/n)
#当麻_ICUその他
2
#統計 その論文では、「統計的有意性の廃止」を提案しているnature 2019の論説 scholar.google.co.jp/scholar?cluste… も引用しています([9])。

このnature論説は「P値の廃止」を提案しているとよく誤解されているのですが、共著者の一人のGreenlandさんは逆に(有意性抜きでの)P値達の使用を推奨しています。
@Lester_Domes
Sander Greenland@Lester_Domes
@JohnDeaconTX @drjohnm @VPrasadMDMPH @adamcifu @Sensible__Med @f2harrell @ehlJAMA I'm fine with giving P-values without use of "significance" to describe them; see the linked articles in John's post. No one should be forcing use of "significance"; we need to push back against dictates by citing the resistance, eg nature.com/articles/d4158…tandfonline.com/doi/full/10.10…
3
#統計 ASA声明 scholar.google.com/scholar?cluste… も引用されています([1])。

ASA声明もP値の使用を否定しておらず、その間違った使い方を訂正するための処方箋が書かれています。続く
4
#統計 P値<5%であるか否かで安易に二値的判断を下すことは、P値の間違った使い方の典型例です。

P値<5%であるか否かで安易に二値的判断を下している論文が出版され続けている分野は科学的レベルの低い信用できない分野だと評価するべきだと提案するならば合理的だった。続く
5
#統計 ところが件の論文は、P値の使用を「P値<5%の基準による二値的判断」というP値の典型的な誤用と同一視し、論文のタイトルを"Death by p-value"にしています!

そういうレベルの論文が出版されていること自体が問題視されるべきだと思いました。査読にもかけず門前払いが妥当でしょう。
6
#統計 さらに、件の論文がP値の代替手段として採用しているベイズ的な事後確率は近似的に片側P値に一致していることにも注意が必要です。

P値の代わりにP値を使うことを提案しているのと同じ。続く
7
#統計 一般に、モデルが十分シンプルで、事前分布がおとなしめのとき、パラメータθと数値cに関する「仮説θ≤cが成立するベイズ的な事後確率」と「仮説θ≤cの片側P値」は近似的に一致します。

事後確率とP値では数学的定義は全く異なるのですが、近似的に一致する場合が結構あります。続く
8
#統計 ベイズ統計の名の下に(片側)P値に近似的に一致する事後を提示してP値の代わりに利用することを提案する、という論外な議論を平気でする人たちは結構います。

豊田秀樹さんはその典型例です。続く
9
#統計 P値について理解していない人達の特徴の1つは、「P値」という言葉を「効果がないことを意味するゼロ仮説に関する単独のP値」の意味で使うことです。

P値を理解していない人が書いたP値を使った論文が大量に出版されていること自体が大問題。続く
10
#統計 「P値」はパラメータθと数値cに関する「仮説θ≤cの片側P値」「仮説θ≥cの片側P値」とそれらのほぼ2倍になる「仮説θ=cの両側P値」などの意味を持ちます。

θが効果の指標のときのc=0の場合に限ったP値(null P値)のみをP値だと考えることは有害な誤りです。続く
11
#統計 効果の指標θと臨床的に十分大きなcについて、

仮説θ≤cの片側P値

とベイズ統計における

(仮説θ≤c成立の事後確率)=1-(仮説θ≥c成立の事後確率)

が近似的に一致する場合には、「仮説θ≥c成立の事後確率」が大きなことと、「仮説θ≤cの片側P値」が小さいことは論理的にほぼ同値。続く
12
#統計 さらに、効果が臨床的に十分大きいことを意味する仮説θ≥cが成立する事後確率が80%から90%程度になることと、効果が臨床的に十分大きいことの否定を意味する仮説θ≤cの片側P値が10%から20%程度になることは、近似的に同値になります。続く
13
#統計 効果が臨床的に十分大きいことの否定を意味する仮説θ≤cの片側P値が10%からの20%程度のときに、他の理由も含めて総合的に判断してその治療法を試す価値があるならばそうした方が良いと私も思う。

しかし、片側P値が10%からの20%程度であることだけを理由にそうすることはやめた方がよい。続く
14
#統計 続き。ベイズ統計の場合にも同様の注意が必要です。

効果が臨床的に十分大きいことを意味する仮説θ≥cが成立する事後確率が80%から90%程度になっただけで、その治療法を試す価値があると安易に判断するべきではないと思います。

総合的に判断することが必要です。
@torisugari_anes
通りすがりの麻酔科医@torisugari_anes
@kenmcalinn @matsui_kota ベイズによる解析結果をみた場合、実臨床により反映させやすいような気がしています

(解釈間違っていたらごめんなさい)

(10/n)
15
#統計 マクリン先生のファンであることは悪いことではないと思うのですが、医学的には変な方向に影響を受けないように注意した方が良いと思いました。

ベイズ統計の方法はもっと使われて良いという意見には賛成ですが、間違った考え方を医学に持ち込むのはまずいので注意が必要です。続く
@torisugari_anes
通りすがりの麻酔科医@torisugari_anes
自分がマクリン先生(@kenmcalinn)や松井先生(@matsui_kota)のファンだから言うわけじゃないけど、
医学領域においてはベイズ統計がもっと入ってきてもいいんじゃないかな、と思います
自分たちが日々臨床医としてしていることは、まさしくベイズ更新そのものなので、
(9/n)
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#統計 安全牌は、Sander Greenlandさんのような超一流の研究者で実績があって科学的に合理的で率直な人物が書いたものを読んで学ぶことだと思います。

講演スライド(2022) biostat.ucdavis.edu/sites/g/files/… は率直な説明がされていて分かり易いです。

P値とベイズに__共通して__注意するべきことは多い。
@torisugari_anes
通りすがりの麻酔科医@torisugari_anes
rdcu.be/ee9CK
I救急領域の臨床研究において、ベイズ統計による分析を加えるべきではないかというレビュー
・頻度論でのP<0.05で判断すると、ギリギリのラインにいる研究結果がでた場合、臨床的な効果がある可能性があるにもかかわらず、見過ごしてしまう可能性がある(1/n)
#当麻_ICUその他
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#統計 P値とベイズの関係の議論について注意が必要なことは

1. P値<5%という基準による二値的判断の横行はP値の使用そのものの問題ではないこと

2. 結構多くの場合に「仮説θ≤c成立の事後確率」と「仮説θ≤cの片側P値」が近似的に等しくなること

この2つをチェックすれば有害言説を判別できます。
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#統計 基本的なことを理解していない人達の特徴の1つは、

頻度論(頻度主義)に従うことと
NHST(帰無仮説有意性検定)を使うことと
P値を使うこと

の区別が曖昧なことです。P値はNHST(だけ)のための道具ではありません。Sander Greenlandさんの解説を読むべき。

biostat.ucdavis.edu/sites/g/files/…
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@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 その辺について理解が怪しいKen McAlinn氏は、

P値は所謂NHST(帰無仮説有意性検定)のための道具ではない

という事実も認識できていないと思います。実際、経済セミナー2022年6・7月号に掲載された記事ではP値をNHSTのための道具扱いしています。

Greenlandさんの主張は以下のリンク先の通り。
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19
#統計 P値についてはASA声明(2017)などの多数の有名な文献で「P値だけを見て最終的な判断を下してはいけない」と強調されています。

ベイズ統計ではより厳しくこれと同じ注意が必要です。事後確率だけを見て最終的な判断を下してはいけない。続く
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#統計 効果が臨床的に十分に大きいことを意味する仮説θ≥cが成立するベイズ的事後確率は、事前分布を構成要素として含むベイズ的モデル内部での確率(主観ベイズ主義的には主観内部における確率、フィクションでの確率)でしかなく、現実の臨床でそのまま期待してよい確率ではありません。続く
21
#統計 だから、効果が臨床的に十分に大きいことを意味する仮説θ≥cが成立するベイズ的事後確率が80%や90%であっても、現実の治療における確率もそうだと安易に期待してはいけない。

ベイズ統計の方法で得られる事後確率という名のフィクションと現実を繋げることは非自明な問題になります。続く
22
#統計 そういうベイズ統計の性質は、P値の「それだけを見て最終的な判断を下してはいけない」という性質に似ています。

そういう性質のせいで、どちらを使っても現実の実践における解釈は常に難しくなる。「ベイズなら解釈が易しくなる」という主張は極めて有害な誤りです。全然易しくならない。
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#統計 解釈が難しいという事実はベイズの場合の方がより厳しく強調されるべきです。

「臨床的に十分大きな効果が得られる事後確率は85%以上である」と言われると、現実での確率が85%以上だと誤解する人が出て来やすいことは明らかでしょう。その誤解は危険過ぎるので徹底的に潰す必要があります。
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#統計 関連スレッド

ベイズ統計については、P値の場合と同様にもしくはより強力に

「お前がそう思うんならそうなんだろうな お前ん中ではな」的な解釈

を強調した方が安全だろうという話。
↓
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 ベイズ統計による計算結果も意思決定論的な解釈も

「お前がそう思うんならそうなんだろうな お前ん中ではな」
(「お前」は「主観」または「事前分布も含むベイズ的なモデル」)

的な結果だとみなされるべき。

「お前ん中ではな」的な結果を現実に繋げることは非自明な問題になります。
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25
#統計 ベイズ統計を含む統計学一般については、McElreathさんのStatistical Rethinkingがお勧め。

このスレッド中に出て来た「お前ん中ではな」問題はStatistical Rethinkingでの「small worlds」問題に対応しています。「小さな世界」の統計学観は実践的な統計学の応用では害になります。続く
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 Statistical Rethinking 2nd ed.の第1,2章は公開されており、第2章でのSmall Worlds and Large Worldsの解説は

xcelab.net/rmpubs/sr2/sta…

で無料で読めます。

Small Worldは「モデルの前提を疑わなくても良い世界」(実践的にはアウト)のような意味で使われています。
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26
#統計 「小さな世界」の統計学観で現実の問題への統計学を応用することの問題については、渡辺澄夫さんによる解説もあります。

warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid…
27
#統計

統計的意思決定論(決定理論)は、モデルが正しいことを当然の前提にする「小さな世界」でのみ有効な理論(「お前ん中ではな」的な理論)の典型例になります。

統計的意思決定論を直接的にかつ安易に現実に応用してはいけない。

渡辺澄夫さんによる解説
↓
warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid…
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#統計 統計的意思決定論によって「〇〇の方法が最適である」のような結果が得られる。

そういう結果を習った人はその方法が現実でも最適だと誤解してしまいがち。

「小さな世界」「地元では最強」「お前ん中ではな」問題。

Sander Greenlandさんによる解説
↓
biostat.ucdavis.edu/sites/g/files/…
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29
#統計 すでにP値のおかしな使い方の蔓延のせいで酷いことになっているのに、そこにベイズ統計のおかしな使い方まで導入しちゃう流れになるのは非常にまずい。

P値についてもベイズ統計についても「お前ん中ではな」的な(「モデルん中ではな」的な)安全な解釈が必要なのに、過信する方向の誤解が多い。
30
#統計 以上で紹介したSander Greenlandさん、Richard McElreathさん、渡辺澄夫さんなどの優れた人達の間では「頻度主義vs.ベイズ主義」の類の対立は存在しません。

そういう対立を煽ってベイズを勧める人たちは積極的にクズ扱いしていかないとまずいというのが私の理解です。𝕏にもいるので要注意。
31
#統計 主観ベイズ主義+意思決定論によって「小さな世界」にベイズ統計を閉じ込めてベイズ統計について語る傾向を厳しく批判した人は他にもいます。たとえば赤池弘次さんはそうです。

1980年の次の論説を参照。

ismrepo.ism.ac.jp/records/32568
統計的推論のパラダイムの変遷について
32
#統計 事後確率は事前分布を構成要素に含むベイズ的なモデル内でのデータの数値の下での条件付き確率なので、「モデルん中ではな」と解釈しないとダメ。

P値はモデル内確率分布でデータの数値以上に極端な値が生成される確率(の近似値)なので、やはり「モデルん中ではな」と解釈しないとダメ。
33
#統計 ベイズ的な事後確率もP値もデータの数値とモデルとパラメータの値に関する仮説のcompatibilityの指標になっています。

ただし、ベイズの場合はモデルが事前分布を構成要素として含む点がP値の場合とは違い、compatibilityの測り方も違います。続く
34
#統計 ベイズ的事後確率とP値では数学的定義がまったく異なるのに、入門的教科書のよく書いてある場合では、事前分布をおとなしめのものとすると、事後確率とP値がぴったり一致したり、近似的に一致したりします。続く
35
#統計 例: 二項分布モデルを使った母比率θに関する仮説θ≤cの片側P値の正確版は、事前分布をBeta(0,1)の場合の仮説θ≤cが成立する事後確率にぴったり一致します。だから、一般の事前分布の場合には、仮説θ≤cに関する事後確率と片側P値の違いは事前分布のBeta(0,1)との違いの反映に過ぎない。続く
36
#統計 補足: よく使われる一様事前分布Beta(1,1)とBeta(0,1)の違いは小さい。より正確に言えば、データの数値が「n個中k個」の形式のとき、事前分布Beta(κ,λ)の事後分布はBeta(κ+k,λ+n-k)なので、κ,λの値の違いがk,n-kと比較して小さいならば事前分布の違いは事後分布の小さな違いしか生み出しません。
37
#統計 例: 正規分布モデルNormal(μ,σ)による母平均に関する1標本t検定での片側P値は、事前分布を(μ, log σ)についてのimproper平坦事前分布としたときのベイズ的な片側事後確率にぴったり一致します。

この結果は一般の線形回帰まで一般化されます。続く
38
#統計 だから、ベイズ版線形回帰での片側事後確率と通常の線形回帰での片側P値の違いは、ちょうどベイズ側で採用した事前分布の(β, log σ)に関するimproper平坦事前分布との違いを反映しているに過ぎません。

そういう事前分布の違いが本質的な場合以外にベイズ版線形回帰を使う必然性はない。
39
#統計 より一般に、モデルが適切な意味でシンプルでかつ、事前分布の影響が小さいとみなされる場合には、ベイズ統計の方法とP値を使う方法の結果が近似的に等しくなることも示せます。

モデルが複雑だと本質的な違いが出て来ます。
40
#統計 以上のように、ベイズ法とP値法の同等性と相違性はモデル依存であり、何の条件も付けずに一般的にどうであるかは言えない。使っているモデル次第だと言うことになる。

この辺りの事情について正直に説明せずにベイズ法とP値法の違いを解説している人は率直に言って信頼度が低いです。
41
#統計 入門的教科書に載っているようなモデルを使っている場合に片側P値とベイズ的片側事後確率がぴったりまたは近似的に一致していることを知ることには、P値を使う方法に詳しい人達がベイズ統計について「得体の知れない方法に見える」というような恐怖感を持たずに済む利点があると思います。続く
42
#統計 続き。それと同時に、ベイズ的な事後確率を利用するときには、P値に関する面倒な諸注意はそのまま生き残ることも知ることになります。

例えば多重比較の問題はベイズの場合にも気にする必要があります。ベイズであっても都合の良いタイミングでデータ取得を止める行為は研究不正になる。続く
43
#統計 私は、多くの健全なP値ユーザー達にベイズ統計への恐怖感を無くしてもらうことは、ベイズ統計の普及にとって大事なことだと思います。

しかし、現実には、私とは真逆に、P値とベイズは水と油で、P値では不正になることがベイズでは許されるかのように説明する人達がいる。頭の痛い問題。
44
#統計 さらに、巧妙な罠になっていると強く感じるのは「ベイズの方が解釈し易い」という言説の流行です。

ベイズでの事後確率もP値もモデル依存であり、しかもベイズの側には事前分布がモデルに追加されており、モデルの現実での使い方での妥当性の判定はより難しくなっています。続く
45
#統計 きちんとモデル全体について考えると、ベイズ統計の計算結果の現実における解釈は非自明な問題になり、全然易しくありません。

P値や信頼区間であろうが、ベイズ統計の計算結果であろうが、それが現実の様子を直接表していると考えることは誤り。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 ベイズ統計による計算結果も意思決定論的な解釈も

「お前がそう思うんならそうなんだろうな お前ん中ではな」
(「お前」は「主観」または「事前分布も含むベイズ的なモデル」)

的な結果だとみなされるべき。

「お前ん中ではな」的な結果を現実に繋げることは非自明な問題になります。
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46
#統計 漸近論によるP値の構成で基本的な最尤法が破綻している場合として、2つの正規分布の混合分布

p(x|μ, t) = 0.5ϕ(x) + 0.5ϕ((x-μ)/σ)/σ
(ϕ(x)は標準正規分布の密度函数

がモデルの場合がある。この場合には何らかの意味でベイズ的な方法を使うべきだと思います。

github.com/genkuroki/publ…
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47
#統計 添付画像はそのモデルの標本サイズn=10の場合の尤度関数のヒートマップです。

尤度関数が単峰型にならずに異様な形をしています。

尤度関数が単峰型にならない場合には最尤法は使わない方が良いです。そういう場合にはベイズ法を知らないと困る。

github.com/genkuroki/publ…
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48
#統計 逆に、尤度関数だけから推定を実行しようとする方法(ベイズ法もその中に含まれる)だと困ったり、面倒になる場合もあります。

Robins-Ritov 1997の例とそのシンプル版のWassermam 2004の例は非常に有名です。以下のリンク先スレッドに簡単な解説があります。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 尤度関数だけに頼って推定しようとすると無理もしくは非常に面倒になってしまう場合の例として、Robins-Ritov-Wassermanの例が非常に有名。ググっても日本語での解説説は見当たらないが、英語では沢山見つかる。

Robins-Ritov 1997の例を単純化したものがWasserman 2004の本に載っている。続く
49
#統計 どの方法を使うのが楽で適切であるかはケースバイケースです。ベイズ統計を他人に勧めるときには、この事実を正直に説明しないとまずいです。

「あらゆる場合にベイズ統計が優れている」と信じたい人にとって不都合なRobins-Ritov 1997の例やWasserman 2004の例にも触れておいた方が正直。
50
#統計 既製のシンプルなモデルの統計学は事前分布が出て来ない分だけP値を使う方法で説明した方が楽な場合が多いと思います。

一方、自分の目的に合わせて設計されたオーダーメイドのモデルによる統計分析については、ベイズで説明した方が楽だと思います。P値でやるのは非常に大変。
51
#統計 補足: 混合正規分布モデルに限らず、機械学習の方面でよく見かけるモデルでは尤度関数が単峰型になり難い場合が多いので、何らかの意味でベイズ的な方法を使う必然性があります。

詳しくは渡辺澄夫著『ベイズ統計の理論と方法』第4,5章を参照。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 漸近論によるP値の構成で基本的な最尤法が破綻している場合として、2つの正規分布の混合分布

p(x|μ, t) = 0.5ϕ(x) + 0.5ϕ((x-μ)/σ)/σ
(ϕ(x)は標準正規分布の密度函数

がモデルの場合がある。この場合には何らかの意味でベイズ的な方法を使うべきだと思います。

github.com/genkuroki/publ…
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52
#統計 P値や信頼区間を使う方法とベイズ統計の方法については、どちらが優れているとかそういう発想はやめて、ケースバイケースで適切な道具のどれかを使うということで良いと思います。
53
#統計 P値や信頼区間を使う方法とベイズ統計の方法については、どちらにも共通して通用する見方を身に付けておけば、自由に道具を選択し易くなります。

その見方とは「統計分析の計算結果はデータの数値と採用したモデルの関係を表しており、現実に関する結果を直接的には表していない」ということ。
54
#統計 Robins-Ritov 1997の例やその初等化になっているWasserman 2004の例は「尤度原理」にこだわることがアホらしいことを示す分かり易い例にもなっています。

統計学のような超複雑な道具については「ケースバイケースで考えよう」を基本にして行かないといくらでもおかしな考え方をできる。
55
#統計 特に医療統計学において、頻度主義やらベイズ主義に関するあれこれについては、Sander Greenlandさんの穏健でかつ実践的な立場に従うのが無難だと思います。よっぽどの人でない限り、Greenlandさんに反対できないと思います。

discourse.datamethods.org/t/language-for…

ChatGPTによる翻訳
↓
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@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 関連情報

添付画像は

Language for communicating frequentist results about treatment effects discourse.datamethods.org/t/language-for…

のSander Greenlandさんの発言。

Ritov, et al. 2014, pp.635-636は

* projecteuclid.org/journals/stati…

* arxiv.org/abs/1203.5471

のSummaryの節。
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56
#統計 既出の

discourse.datamethods.org/t/language-for…

をChatGPTに再翻訳させた結果。"compatibility"を「相性の良さ」に、"compatibility interval"を「良相性区間」に翻訳せよという指示を出した。
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57
#統計 これもGreenlandさんの発言のChatGPTによる翻訳。"compatibility"による無難な解釈関連の文献の紹介。

Sander Greenlandさんのような超大物がインターネット上で率直かつ気軽に発言してくれていたことは非常に助かる。

discourse.datamethods.org/t/language-for…
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58
#統計 注意警告: このスレッドの内容を「ベイズは主観的なのでダメだ」のように主張していると感じた人たちは酷く誤読している。ベイズ法の計算結果もP値法と同様にモデル依存であることを強調せずに、計算結果をそのまま現実に適用できるかのような説明をする行為を強く非難しているだけ。
59
#統計 注意警告続き: 他にも、ベイズを勧めるためにP値の使用をNHST(帰無仮説有意性検定)の使用と区別しない説明をしたり(比較対象を不当に貶める卑怯な行為、もしくは統計学に関する決定的な無知)、少し上で紹介したRibins-Ritov-Wassermanの有名な例を紹介しようとしないことも非難している。
60
#統計 NHSTの使用とP値の使用を同一視しない場合のP値の適切な位置付けは何か?

「効果θはcである」(cは任意の数値)の型の仮説達のP値全体を考えるとき、そのP値達はベイズ統計におけるθに関する事後分布の代替物の役目を果たします。
↓
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 基本的なことを理解していない人達の特徴の1つは、

頻度論(頻度主義)に従うことと
NHST(帰無仮説有意性検定)を使うことと
P値を使うこと

の区別が曖昧なことです。P値はNHST(だけ)のための道具ではありません。Sander Greenlandさんの解説を読むべき。

biostat.ucdavis.edu/sites/g/files/…
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61
#統計 P値とP値から得られる信頼区間をベイズ法の立場から眺めて直すことは、P値について理解を深めるために役に立ちます。適切に対応づけるとP値を使った結果とベイズを使った結果がほぼ一致する場合もあるし、全然一致しない場合もあり、その理由について色々考えてみると納得できることが多い。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 既出の

discourse.datamethods.org/t/language-for…

をChatGPTに再翻訳させた結果。"compatibility"を「相性の良さ」に、"compatibility interval"を「良相性区間」に翻訳せよという指示を出した。
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62
#統計 例: 「n=20人中k=6人」というデータの数値に関する母比率pに関する仮説p=c (0≤c≤1)の二項分布の正規分布近似を使って得られる両側P値と、一様事前分布から得られる事後分布を縦に並べたもの。compatibilityの指標としての使い方はほぼ同じです。P値も事後分布も母比率の推定に使える。
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@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 NHSTの使用とP値の使用を同一視しない場合のP値の適切な位置付けは何か?

「効果θはcである」(cは任意の数値)の型の仮説達のP値全体を考えるとき、そのP値達はベイズ統計におけるθに関する事後分布の代替物の役目を果たします。
↓
63
#統計 P値がベイズ的な事後分布の対応物もしくは代替物にも見えている人と、P値は「差はゼロ」型の特殊なゼロ仮説単体のP値であり、P値<5%ならば「差がある」ということになると誤解している人たちでは、統計学の基本的な事柄への理解度が段違い。後者の人たちによるベイズ推しもミスリーディング。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 例: 「n=20人中k=6人」というデータの数値に関する母比率pに関する仮説p=c (0≤c≤1)の二項分布の正規分布近似を使って得られる両側P値と、一様事前分布から得られる事後分布を縦に並べたもの。compatibilityの指標としての使い方はほぼ同じです。P値も事後分布も母比率の推定に使える。
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64
#統計 Jaynesさんがベイズ推しのためにしている議論を見てみたら、Jaynesさんは不適切な構成で作った信頼区間とベイズ的な信用区間を比較して頻度論をdisる行為をしていた。

歴史的には偉い人達による低レベルなベイズ推し言説がベイズ統計の普及を遅らせた面が結構あると私は思っています。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計 以下のリンク先で引用されている jakevdp.github.io/blog/2014/06/1… のExample 2: Jaynes' Truncated Exponential の内容がひどかったので、Jaynes(1976) bayes.wustl.edu/etj/articles/c… の関連箇所を見たらもっとひどかったので、ひどさが分かるようにノートを作りました。
↓
github.com/genkuroki/publ…
65
#統計 このスレッドに関連した議論としてこれも参照しておくとよい。

ベイズ的な事後分布における確率(事後確率)を現実における実践的な意味での確からしさだと混同させる論文は厳しく非難されるべきである。

「P値は5%より大きかったが、事後確率は高いので良い」は誤り。

genkuroki.github.io/audio/#10
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66
#統計 モデルのパラメータθについて、仮説θ≤cの片側P値が仮に15%だとすると、おとなしめの事前分布のベイズ統計での仮説θ≥cの事後確率は85%で近似されます。事後確率が85%であることを理由に効果θがc以上である可能性が高いと安易に判断することは誤りになります。

これを平気でやる人達はアウト。
67
#統計 無能な人達が、P値を使う方法とベイズ統計の方法が無関係であるかのような(実際にはまるで水と油のような)酷い説明に騙されて、おかしなことを言っている場合が実に多い。
68
#統計

仮説θ≤cの片側P値

とおとなしめの事前分布に関する

仮説θ≤cの事後確率

の近似的な一致をコンピュータで確認しまくれば、P値と事後確率の定義は全く違っていても、近似的な関係があることを誰でも確認できます。
69
#統計 P値の廃止を一切勧めずにむしろ使用を推奨している論文を、「P値の死」と題された論文で引用して利用する行為がそのまま査読を通ってしまう分野の学問的レベルは非常に低いと判定せざるを得ないと思いました。

査読で即リジェクトしていいレベル。

おそらく査読者もレベルが低い。
@genkuroki
黒木玄 Gen Kuroki@genkuroki
#統計

doi.org/10.1186/s13054…
Death by p-value: the overreliance on p-values in critical care research
Sharad Patel & Adam Green
2025

色々問題がありそうな論文なので注意が必要。

まずタイトルが酷い。著者達は「統計的有意性」の問題を「P値」の問題と混同させようとしている?続く
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