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杉原千畝はユダヤ人を救った功績をもって、イスラエルから「諸国民の中の正義の人」と認定されている。この認定審査は2回行われた。一度審査に落ちた杉原が、なぜ二度目に認定されたのか。どうやら、レバノン侵攻で国際的評価を落としたイスラエルが日本との関係を改善するために杉原を利用したようだ <a target="_blank" href="https://twitter.com/yahoonewstopics/status/2038383966609363170" color="blue">x.com/yahoonewstopic…</a>

一度目の審査の時、杉原は「みずからの生命ないし地位を危険にさらしたわけではなかった」し、ユダヤ人をジェノサイドから救ったのも「間接的に、またみずからそうと知らないままに」そうなったにすぎない、と判定された。これは正しい。杉原がヴィザを発給したのはナチスのリトアニア侵略の前だった。

杉原は日本政府に逆らってヴィザを発給したわけでもない。44年に勲五等瑞宝章が彼に授与された事実がそれを証拠づけている。では、なぜ杉原が次の審査で「正義の人」だと認定されたのか。83年に日本で製作された、杉原を取り上げた(誤解に塗れた)ドキュメンタリー番組が放送されたのがきっかけだった

この映像を見た駐日イスラエル大使たちは、杉原の功績を審査しなおすべきだと提案した。大使たちは同時に「レバノン戦争とベイルートでのサブラ・シャティーラの虐殺の結果として日本にもたらされたイスラエルの芳しからぬイメージの改善に寄与し得るだろう」とも期待した。

つまり、杉原を褒め称えれば、日本はイスラエルを評価しなおすだろう、というわけだ。記事の中で稲葉千晴は「文化的な話が国際政治にすり替えられてしまうのは悲しい」と述べているが、今日の杉原千畝の名声が「国際政治」の思惑によって成り立っているのを踏まえると、あまりに鈍感な意見だ。

(以上の記述は菅野賢治の『「命のヴィザ」の考古学』第三章に拠っている)